こんなにも面白い高校野球

こんなにも面白い高校野球

夏の風物詩の高校野球を楽しむための情報をお届け

魔物

高校野球が面白い理由の一つである魔物とは何か

昔から高校野球の世界において存在する格言に「甲子園には魔物が棲んでいる」と呼ばれるものがあります。魔物とはいっても、甲子園球場に恐ろしい生き物が存在しているというわけではなく、高校野球の全国大会が行われる甲子園球場において時に信じられないプレーが出ることからそのようにいわれており、それが高校野球が面白いといわれる理由の一つとなっています。

甲子園球場で全国大会がある高校野球の大会は、地区大会の予選から全国大会の決勝まですべてノックアウト式のトーナメントとなっており、勝ち上がればだんだん声援をおくってくれる人の数が増えていきますが、負けてしまったらそこで敗退となってしまいます。このため、勝ち上がるにつれて無意識のうちにプレッシャーがかかっていく選手や監督も少なくなく、それが試合中の信じられないプレーにつながっていきます。

例えば、8回までは無失点に抑えていた投手が、9回になってある打者に四球を与えたのをきっかけに投球が崩れ始め、全然打てなかった相手チームから集中打を浴びるようになり、その結果逆転を許して負けてしまうケースや、試合の中盤までは無難に守っていた内野手が、終盤になってエラーを連発して出塁や進塁を許し、その後勝敗を決定づけるタイムリーヒットを打たれるケースなど、魔物の仕業とされるケースには枚挙にいとまがありません。プロの試合では滅多に出ないようなプレーがしばしば起き、それが試合の流れを大きく変えることがあるのが、観戦する側から見た高校野球の大きな魅力です。