こんなにも面白い高校野球

こんなにも面白い高校野球

夏の風物詩の高校野球を楽しむための情報をお届け

21世紀枠

高校野球は21世紀枠ができてますます面白い

高校野球の全国大会で有名なのは、甲子園球場で行われる春の選抜と、夏の選手権大会です。その他明治神宮や国体などの全国大会があるのにマイナーな理由は、主催者が新聞社でないからです。戦前から新聞社は新聞を売るために、人気が高かった大学野球に目を付け、高校生で真似をして始めたと言うわけです。

さて春の選抜と夏の選手権大会で一番違うことは、必ずしもその県で一番強いチームが出場するとは限らないことです。春の選抜は、前年秋の各地方大会の成績から、出場する高校を選抜します。例えば近畿地方なら、まず出場枠を7または8に決めます。近畿大会には各都道府県のトップ3の高校がトーナメント戦を行い、原則最低限ベスト8に残った高校から選抜するのです。ですから例えば大阪府で圧倒的強さで優勝しても、近畿大会の1回戦でたまたま負けてしまったら出場は絶望的になります。こうしたことから、必ずしもその都道府県で一番強い高校が出場するとは限らないのです。

さらに春の選抜の面白いところは、21世紀枠があることです。これは各都道府県の大会でベスト8に残った高校から、いわゆる文武両道の高校が3校ほど選抜されるのです。最近はどこの地域でも野球に力を入れた私学が圧倒的に強く、かつて強かった公立の古豪が勝ち上がることはほぼ無理です。そんな古豪を救済するためにも、21世紀枠は意義のある制度だと言えるのです。21世紀枠で出場する高校は正直弱いです。しかしたまには大番狂わせがあり、「末代までの恥」と悔しがった強豪校の監督が首になったこともありました。