夏の風物詩の高校野球を楽しむための情報をお届け
高校野球の甲子園では「全力校歌」という校歌を歌う場面がありますが、なかには一風変わっているものもあり、それが「面白い」と評判を呼んでいます。例えば「歌われる歌詞が最も短い」と一時期注目を浴びた「月影」という歌があります。「月影」は大阪府大阪市天王寺区上之宮町にある上宮高校の歌ですが、上宮中学校や上宮太子中学校など関係のある学校でも歌われています。
「月影」の歌詞は先述したように短いですが、その理由は簡単です。法然上人の和歌を用いているからです。「月影のいたらぬ里はなけれども眺むる人の心にぞ澄む」という和歌には「仏の慈愛は月光に似ているが、それを感じ取れるかは人の心次第」という意味が込められています。鎌倉時代の勅撰和歌集「続千載和歌集」に選ばれた1首であり、浄土宗の宗歌としても用いられています。
それから至学館高校の「夢追人」も有名です。至学館高校とは愛知県名古屋市東区大幸南に所在する私立の高等学校で、校歌である「夢追人」は高校野球の甲子園がきっかけで全国に知れ渡ると大ブームを巻き起こしました。一般的な曲とは異なり、ポップなメロディーである「夢追人」は夏の夜空を駆け抜けるイメージと爽やかさが感じられる歌詞です。校名は歌われないものの、青春の象徴である高校野球にふさわしい歌と言えます。
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